期待値が高かっただけに、残念【感想】晩夏に捧ぐ
成風堂書店事件メモでシリーズの第2作、「配達あかずきん」の続き。期待はずれ。大崎梢著、創元推理文庫2010/5/7 4版
概要
駅ビルの6階に構える中型書店・成風堂書店。
そこに勤める杏子の元に届いた元同僚・美保からの手紙。
美保の勤める信州のある老舗書店に幽霊騒動が勃発し、
店が存亡の危機にあるという。
そして、その正体を探り、騒動を解決して店を守って欲しいと。
全く乗り気でなかった杏子だが、アルバイトの多絵にも尻を叩かれ、
休暇を利用して2人で信州に赴くことになった。
町をあげての歓迎ぶりに戸惑いながらも、関係者の話を聞いてまわる2人。
さらに27年前に起こったある作家の殺人事件に関する謎が浮上し・・・
私的評価
69点。
これを買った過去の自分に感謝しつつ、早速ページを開いたものの…
感想
一言でいうなら「残念」。
間延びもさることならが、謎解きが…
日常の謎から離れると、こんなに変わってしまうのかと。
誤解を恐れずに言うなれば、ここまでレベルが落ちるのかと。
簡潔過ぎであったり、ある謎に対する答えがなかったり。
解を得るまでの過程がお粗末。
お約束の、関係者全員を集めて「お前が犯人だ!」という大演壇のくだりも、短い上にグダグダ…
犯人の指摘だけならこれでいい。
でも、肝心の謎解きは?
前作が良かっただけに、「騙された」という感覚を拭えない。
このキャラや設定、シリーズに長編・本格は不向きなのでしょう。
ひたすら間延びした感じが拭えず、没頭出来ないので一気読み出来ない。
シリーズ3作目は、また連作短編の様なのでそちらに期待するものの、吉と出るか凶と出るか。
この著者、配達あかずきんを超える作品を出すことはできるのだろうか…